『ちりとてちん』とは有名な落語の演目のひとつですが、ここでは2007年10月1日から2008年3月29日まで放送されたNHK連続テレビ小説のこと。NHK大阪放送局制作で、シリーズ通算77作目、大阪制作の作品では通算31作目になる。シリーズ最高傑作との呼び声も高いらしいです。ってことで早速レンタルDVDを借りてきまして、この土日にかけてずっと見てました。
なるほど、なるほど、確かに面白い(まだ全部は見てないけれど)。主人公を演じる貫地谷しほりさんの演技力は、年齢を考えると特筆物かなあ。彼女はオーディションで選ばれたらしいです。その他、和久井映見さんの演じる母親役も意外に面白いし、渡瀬恒彦さんはさすがに味わい深い演技をなさる。
そして何といっても脚本が素晴らしいです。塗り箸といい落語といい、日本古来の伝統芸能の多くは口伝で人から人へと伝承されていくものなのだけど、残されるべきものとして残るためには、残すものの頑固なまでの思い込みが必要らしい。その思い込みは誰にでも初めから備わっている訳ではなく、ものや人と関わっている過程でいつもまにか身に付いていくものなのでしょう。その辺がじつに巧みに、面白おかしく描かれていると思いました。
なお、主題曲のピアノ演奏は、ゲゲゲの...でヒロインを演じた松下奈緒さんですってよ。