this weekといいながら、随分前の作品ですが... soundcloud 上ではまあまあの評価みたいです。それはともかく、
東日本の地震による原発の影響はかなり深刻みたいです。新聞紙上に、水素爆発だの炉心溶融だの、ブッそうな単語が並んでます。ところで炉心溶融(メルトダウン)って分かります? この単語の意味は皆がしっかりと把握する必要があると思い、実は今、大慌てて書いているんです。手っ取り早くWikipediaから引用すると、
原子力発電は、高純度のウランなどで燃料物質を作りそれらを臨界状態になる位置に接近させて設置し核分裂反応をゆるやかに起こさせ、その時に核物質 (燃料棒)が核分裂反応によって熱くなることを利用して水を沸騰させて高圧蒸気を作り、その高圧蒸気でタービンを回転させ発電機で発電する(この時、原子 炉で発生した蒸気を再度水に戻すためや、使用済みの核燃料を冷やすための間接的な冷却水(3次冷却水)が大量に必要となり、通常原子力発電所は海や川の近 くに設置される)。
緊急時や点検時など原子炉を停止する場合は、核燃棒の間に制御棒といわれる高密度の放射線遮蔽物を置くことで、核反応を停止して制御するが、この時 燃料棒はすぐに冷たくならないため、しばらくの間は冷却水を余熱除去系ポンプを使用して冷却水を循環させて炉心を冷却し続ける必要がある。
ところが何らかの原因で余熱冷却系の水の循環に不備が起こったりするなど炉心の冷却を怠ると、炉心の余熱で臨界を終えていても、燃料棒の高い余熱の ために原子炉容器内で制御棒や燃料棒自体を溶かしてしまう現象が置きる。これを炉心溶融と言う。この炉心溶融は、通常一時冷却水から炉心が露出することで 起こる。
炉心溶融が起こった後に想定されることは、冷却処理が取れなければ、核燃料の膨大な熱エネルギーによって原子炉容器や原子炉格納容器、原子炉建屋などの構造物も関連する爆発や火災で破壊し、最終的には外部に放射性物質を大量に放出する恐れがある。また、軽水炉においては、溶けた燃料棒が冷却水に落ちると冷却水が激しく蒸発し、水蒸気爆発が起きる可能性もあり、連鎖的にプラントの被害が大きくなる。最悪の場合には放射性物質を大量放出する危険を持つため、原子力発電において想定しうる最も過酷な事故とされる。
現在までに世界で正式に確認される炉心溶融事故は三件しかない。
- 1966年 エンリコ・フェルミ炉
- 1979年 スリーマイル島原子力発電所事故
- 1986年 チェルノブイリ原子力発電所事故
チェルノブイリの事故も初めは秘密災害だったという。大きな原子力事故が起こったという初期の情報はソ連からではなく、スウェーデンだったのだ。ソ連が事故を機密にしたことが何を引き起こしたか、ご存知だろうか? こんな報告がある。
事故直後の報告では、203人が即座に入院し、内31人が死亡、28人が急性放射線障害だった。彼らは事故を収束させるべく集まった消防と救急の労働者だったが、煙等からの放射線被曝がどれくらい危険であるか知らされていなかった。爆発時、炉心内部の放射性物質は推定10t前後大気中に放出され、北半球全域に拡散した。周辺地域の家畜に放射性物質が蓄積され、肉、牛乳も汚染され、スパゲッティ等の食料品の輸出量も激減した。
2000年4月26日の14周年追悼式典での発表によると、ロシアの事故処理従事者86万人中、5万5千人が既に死亡した。ウクライナ国内(人口5千万人)の国内被曝者総数342.7万人の内、作業員は86.9%が病気に罹っている。周辺住民の幼児・小児などの甲状腺癌の発生が飛躍的に高くなった。
政府の発表では、現時点の大気中等の放射能レベルでは直ちに健康に悪影響を及ぼすことはないという。だから何だ! 次の爆発がおこったら、そのあとどうなるかは誰も予測不能なのだ。 煽るつもりは全くないが、今がまさにDecisive Battle(決戦)の時かもしれないと心しておく必要はあると思う。