2014年8月20日水曜日

弦楽のための三楽章:『トリプティーク』



例によって演奏会前の予習です。今回は芥川也寸志さん作曲の  弦楽のための三楽章:『トリプティーク』 を取り上げます。
wikipediaによると1953年に作曲された曲で、演奏時間は約13分。
1楽章 Allegro = 138
三部形式。曲の冒頭から全合奏で突進するような力強い主題が奏される。この主題のリズム音形(Taktdel 816.gifは、楽章において様々な箇所で顔を出す(またこれは3楽章の主題の逆行形でもある)。途中、主題がヴァイオリンソロで奏されたり、副主題を挟んだりしながら進む。中間部で抒情的なメロディが現れたりするが、低音部の伴奏リズム(冒頭主題の音形)は変化せず、楽章の最後まで勢いを保つ。
2楽章 子守歌(Berceuse) Andante = 72
三部形式。作曲者の娘のために書かれた5拍子の子守歌で、冒頭ヴィオラで歌われる13楽章と対比をなす非常に叙情的な楽章で、全パートに弱音器が指定されている。中間部では楽器本体を手で叩く「Knock the body」の特殊奏法が用いられる。また伴奏の和音をレガートトレモロのユニゾンにしたり、パートを分けて上下交互にニ声部を奏させるなど、細かい管弦楽法が施されている。
3楽章 Presto = 152
ロンド形式。よく「祭囃子の太鼓のような」と表現される変拍子の主題が弱奏で始まる(芥川自身は作曲当時に近所の神社から聞こえてきた御神楽から想を得たとも語っていた)。この後、おどけたような三拍子の第2の主題を挟みながら進み、徐々に加速して曲は一度クライマックスを迎える。ゲネラルパウゼの後に、Adagioのゆるやかな第3の主題が出てくる。再びテンポは冒頭の速度になり、もう一度三つの主題が圧縮された形で現れた後、最後は冒頭の主題を力強く奏して終わる。       とあります。
                      
演奏は変拍子のため、慣れるまでが大変でした。弓の毛じゃなくて木の部分で弦をたたいたり、楽器自体をこつんとたたいたり、演奏技法がイロイロ出てきます。3楽章が速くて大変。
初めはよくわからず嫌いでした、この曲。ただわかってくると、日本的なメロディーが心地よい、なかなかの名曲です。上の動画で皆さん予習しといて下さいね。