9月7日、李香蘭(山口淑子さん)が亡くなられた。自分の世代では詳しくはわからないけれど、”中国人にとっての李香蘭”という記事を読み、自分なりに少し啓発されてみた。
日本人の両親のもと、中国の奉天省で生を受けている。美貌と美声故に日本の帝国主義軍部に利用されたが、本人は理想の満州国のため、と信じている。ゆえに終戦時は中国で売国奴とされ、まさに死と隣り合わせであったという。
まさに波瀾万丈だが、しかし日中の戦争時代に日本人なのに中国人として中国で生きた彼女の半生の中にこそ、日本と中国の人々が “共有し共鳴しうる唯一の領域” があるのであって、そこを無視したどんな議論も単なる "色あせたおしゃべり" に過ぎないように私には思えるのだ。
蘇州夜曲は今、練習中の曲だけど、うかつには演奏できないと思った。
李香蘭,安息吧!